【レポ】『ことばのNEWTOWN』で木下龍也さんと佐藤満春さんの対談をきいてきた

渋谷ヒカリエで7月14日・15日に『ことばのNEWTOWN』というイベントが開催されていました。

ことばのNEWTOWNとは?

カルチャーWEBメディアCINRA.NETが渋谷ヒカリエに新たにカルチャースペース『MADO』をオープンすることを記念し開催されたイベント。多彩な「ことば」の表現にまつわる様々な催しを企画。詩や俳句、短歌のワークショップやポエトリーリーディング、無声映画の上映、ミュージシャンによる弾き語りや朗読など、「ことば」の要素盛りだくさんの二日間。 

CINRA.NETのページはこちら

MADOのページはこちら

その二日間のラインナップのなかで、現代歌人の木下龍也さんと、お笑い芸人で放送作家の佐藤満春さんのトークイベントに参加してきました。

今回は二人の対談のレポート記事を書いていきます。今回のイベントを逃した方、木下龍也さんと佐藤満春さんについて知りたい方はぜひ読んでみてください。

短歌を書くことは苦しい

トークテーマその1「歌人としての言葉の遊び方」

木下龍也さん(以下、木下さん)

ぼく第一歌集は自費出版だったんですよね。70万くらいかかった。初めは詐欺かと思ったんだけど、出せたので詐欺じゃなかったですね(笑)。二回目からは無料で出せました。新人だから売れる保証はないから、最初はそういうものらしい。

短歌を書くのはすごく苦しいです。文章を書くのは苦しい。本当は見る側でありたいんですよ。依頼がなくなったら、歌人から人に戻ってもう書かなくてよくなったら嬉しいと思ってます。

自分の中を掘っていく作業。海外に行ったりするより、自分の部屋に閉じこもって自分の中を掘っている。そうすると同じ人間なので共感されるものが生まれたりする。でも苦しい。短歌とかやらずに好きな人と映画見に行ったりするほうが絶対楽しい。

 

■佐藤満春さん(以下、佐藤さん)

ファンからのこういうのを書いてほしいという希望と、木下さんはこういうのが書きたいというのの溝はあったりするんですか?

 

■木下さん

ぼくは最初から求められて書いているんです。相手がほしそうな言葉を作るというのをずっとやってる。自分の書きたいことを書いてるのではないんですよね。過去の好きだった歌人とかが自分の短歌を見たときにどう思うだろうと思いながら書いている。だから、自分の短歌の良し悪しはわからないんです。ぼく、作ったものには全く興味がなくて。次を作らないと、と。(自分は自分の短歌に関心を持ってないので)石みたいに思ってる。ぼくの短歌に何か言われたとしても、石がなんか言われてる、くらいの感覚でしかないんです。

 

トークテーマその2「芸人として、放送作家としてのことばの遊び方」

■佐藤さん

言葉に関しては、削る作業が多いですね。

放送作家とありますが、ラジオの原稿を自分で書いたりもするんです。書いたときとラジオで話すときの人格が全然違ったりするので、その場その場で原稿を変えてしまったりしています。

実は、Eテレのニャンちゅうの脚本を書いてるんだけど、そのなかで発見したことがあるんですよね。ぼくは言葉に頼りすぎているところがある。脚本がすごく長いんです。声優さんの言葉の強さとか言い方とかで表現は変えられるから、言葉に凝りすぎなくていいんだと気づきました。

 

届かないのがいい、それが短歌

■木下さん

今回のイベントは「思ってることを伝える」がテーマだと思うんですけど、それなら短歌で伝えるのはやめたほうがいいですよ。思ってることを伝えたいなら手紙を書くほうがいい。あえて短歌を作る必要はないです。ストレートに言ったほうが早いから。好きの2文字が言えないから、5時間くらいかけて後ろから回り込んで刺すみたいなことをしてるのが短歌なんですよね。届かない、だけどそれがいいなと思うのがぼく。かわいそうな自分が好き、みたいな。

 

■佐藤さん

依頼がなければ生み出さない、とおっしゃっていましたが、依頼が全部終わったら、クリエイティブを別の形で表現するみたいなことは想定しないんですか?

 

■木下さん

いや、難しいですね。短歌って31文字の短さのもので、だから全てに気を配れるのでできるんです。それが小説とかになったら、もう気が狂うと思います(笑)。

 

木下さんの好きなこと

■木下さん

ぼくは怪談をきいてるときがいちばん楽しいですね(笑)。稲川淳二は顔ゲーなのでちがうんですけど。ツタヤとかでホラーコーナーにある怪談を聞くのが好きです。短歌とか怪談とか暗いんですよね、趣味が。昔は剣道やってたんですけど、陰陽でいったら陰ですよね。ぼくスターウォーズを見て剣道やろうと思って小6からやったんですよ。3段くらいまでいった。スターウォーズとは違うということだけはわかった。

他の趣味として、1回ラップやってみたことがあるんだけど、だめだった。呂布カルマとかすごく好きなんです。あの人は僕の足りない不良感、悪い男を持っている。ああいうのになりたい。自分でやったら暗い人が暗いラップをやっている感じでした。自分はラップはだめですね、あんまり人を攻撃したくない。

参加者からの質問タイム

参加者からの質問①時代的、シチュエーション的に制約の中での言葉の選び方。浮かんだけど制約があるから歌えないとかあるのでは。

■木下龍也さん

震災があったときに地震の歌とかは普通によんでました。状況に負けてはだめだと思ってる。必ず矢は飛んでくるけど、自分がよみたいならよめばいいと思います。

あとは、短歌に関しては読者のひとが歌集などを買って読んでくれてるものじゃないですか。なので読者の人が求めて取りに来る情報という意味では、例えば下ネタとか多少なんでも書いていいと思っているんですね。甘えなんですけど。だけど、たとえばSNSなどはどちらかといえば浴びる情報なので、同じことを書くと問題になる可能性がある。そういうことを考えたりはしていますね。

 

参加者からの質問②周りの人を傷つけない枕詞の天才だと思うが、それは放送作家になってから身についたのか?また芸人と放送作家のシナジー的なのはあるのか?

■佐藤満春さん

1つめに関しては全く意識してない。

意図がわかって動けるというのが、作家をやってることで得られた。

■木下龍也さん

今の話を聞いてて思ったのは、佐藤さんは言葉の使い方がバスで、事故ると他の人も怪我をする。ぼくはバイクなので事故っても怪我をするのは自分一人だけ(笑)。

「その3 付句のワークショップ」

元歌

「まきびしをばらまく癖がなおらない 忍者を辞めて五年経つのに」

さいごに

木下龍也さんのことは以前からTwitterで拝見していて、個人的に短歌やことばに対しての考え方に興味を持っていました。なのでかなり木下さんの情報多めなレポになってしまいました…。

今回初めて木下さんの出演するイベントに参加して、その一端を知ることができよかったです。共感する部分がいくつかあり、木下さんのことをもっと知りたいなという気持ちにもなりました。

気にはなっていたけれど入手はしていなかった木下さんの詩集も、これを機に買ってみたので、読んだらまた感想を書きたいと思います。それでは。

木下さんの詩集

<iframe style=”width:120px;height:240px;” marginwidth=”0″ marginheight=”0″ scrolling=”no” frameborder=”0″ src=”//rcm-fe.amazon-adsystem.com/e/cm?lt1=_blank&bc1=000000&IS2=1&bg1=FFFFFF&fc1=000000&lc1=0000FF&t=knstmi-22&language=ja_JP&o=9&p=8&l=as4&m=amazon&f=ifr&ref=as_ss_li_til&asins=4904292774&linkId=0f3bb53f1b48f820c9b966729bbf173b”></iframe>

 

<iframe style=”width:120px;height:240px;” marginwidth=”0″ marginheight=”0″ scrolling=”no” frameborder=”0″ src=”//rcm-fe.amazon-adsystem.com/e/cm?lt1=_blank&bc1=000000&IS2=1&bg1=FFFFFF&fc1=000000&lc1=0000FF&t=knstmi-22&language=ja_JP&o=9&p=8&l=as4&m=amazon&f=ifr&ref=as_ss_li_til&asins=4863852223&linkId=33e84c816854b3d313659b8ff9980b00″></iframe>

 

<iframe style=”width:120px;height:240px;” marginwidth=”0″ marginheight=”0″ scrolling=”no” frameborder=”0″ src=”//rcm-fe.amazon-adsystem.com/e/cm?lt1=_blank&bc1=000000&IS2=1&bg1=FFFFFF&fc1=000000&lc1=0000FF&t=knstmi-22&language=ja_JP&o=9&p=8&l=as4&m=amazon&f=ifr&ref=as_ss_li_til&asins=4863851111&linkId=5f36f4075f8d63c0c96fe0f5fb3ca3fd”></iframe>

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

ABOUTこの記事をかいた人

会社員時代にマッチングアプリのTinderで100人以上と会い、出会いに魅せられ会社を辞めた23歳。出会い系ブロガー。出会い、フリーランス、価値観、感情について発信します。